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認知症の方の介護

認知症の方の介護

何らかの原因で、脳の組織が障害を受けたときに起る「持続的な知能低下を」を一般的に「認知症」といいます。
かつては「痴呆」「ボケ」という言葉が使われておりましたが、症状の実態を正確に表していないことから、現在は「認知症」と呼ばれるようになりました。(なお医学的には今でも「痴呆」という言葉が使われています。)
「お 年寄りに認知症の症状が出ている」とは、一度獲得した知能機能(記憶、認識、推理、判断、学習など)の低下により、自分や周囲の状況に適切な対応がとれな くなり、自立した生活が困難になっているお年寄りの状態をいいます。85歳以上では19.3%の方にこの症状が見られます。

介護の三原則

認知症の症状・程度を正しく理解すること
認知症を知らずして介護はうまくできません。お年寄りの認知症がどの程度なのか知ることが介護の第一歩です。たとえば、どの程度もの忘れをするか理解した上で話しかけたり、覚えておいてほしいことは何度も話すようにしたり、紙に書いたりしておきましょう。
また、認知症の症状が出ている部分と、出ていない部分が混在していることが普通です。衰えていない部分に目を向けて介護することでお年寄りは安心するものです。
できることに合わせること
認知症のお年寄りは好きでもの忘れしているわけではありません。覚えようにもすぐ忘れてしまうのです。字も忘れ、新聞も読むのがイヤになります。もの忘れしても、簡単な家事でできることがあればしてもらい、うまくできたときはいっしょに喜んであげましょう。
認知症のお年寄りのこころを傷つけないこと
認知症のお年よりは、知的なこころの働きの衰えはありますが、人間的な感情は残っています。認知症になっても喜んだり、怒ったり、悲し んだりします。好き嫌いもあり、自尊心や羞恥心もあります。認知症になったからと軽蔑した気持ちで接することなく、最後までひとりの人間として接するよう にしましょう。

▼外部リンク
認知症の方の介護|介護と上手に付き合うために|すぐに役立つ介護の情報|アテント|エリエール

http://www.elleair.jp/attento/care/adv_dementia01.php

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リハビリ訓練 日常生活の身体運動 -積極的に毎日自分で行いましょう

リハビリ訓練

日常生活の身体運動 -積極的に毎日自分で行いましょう-

ある程度体力や機能がもどってきたら、積極的に体を動かすようにしましょう。日常生活で、積極的に動いたり、家事をすることが筋力や平衡感覚を回復させたり、衰えさせない運動といえます。億劫がらずに動くことが大切です。

▼身体活動の効用

健康なお年寄りでも、体の機能が衰えてくると、体を動かしたり、外出したりするのが億劫になってきます。まして、病気などがあった場合、なおさら日常生活で動かなくなったり、閉じこもりがちになってしまうことが多いでしょう。

人間の場合、使われない筋肉はどんどん委縮してしまい、ますます動けなくなってしまうという悪循環を起こします。反対に、よく動かす筋肉 は、活性化してくるので、自分の思うとおりに体が動いたり、とっさの身のこなしができたりし、転倒などの事故を防ぐことができたり、また、心・血管機能、 肺機能が向上してきますので、認知症にもなりにくくなります。

自分で身の回りの事をしたり、外出をしたりすることで、気分的にも満足感が得られ、生きがいやコミュニケーションの場にもなり、より積極 的な生活を続けることができます。ただし、がんばりすぎたり、やりすぎたりすると疲れや痛みのために、体を動かすことが苦痛になって長続きしませんので、 無理せず疲れたら休む、回復したらまた体を動かすというようにして続けることが秘訣です。

▼日常生活の中のリハビリテーション

病気やケガで寝こんだお年寄りは、「寝ているほうが楽だから」と言って、動きにくい手足や体を動かすのをいやがったりしがちです。やる気のない人をムリヤリ訓練で動かそうとしても、なかなか効果はあがりません。
日ごろから、寝ているお年寄りに話しかけ、お年寄り自身に「早くよくなりたい」と意欲を持たせることが大切です。

病院のリハビリテーションなどで、専門的な訓練を受けて帰宅してからも、これを続けていなければ機能は低下し、また動けなくなってしまいます。家族が、上手に、励ましてあげてください。

普段の生活の中で練習すればできることがいろいろあります。
どんな小さなことでもかまいません。一つでも多くのことを自分でできるように、毎日の生活の中で心がけて練習しましょう。このくり返しが、体、心の回復につながります。

▼練習すればできること

▼身のまわりのことでできること

▼外出と散歩

外出し、人と出会ったり、外の空気を吸ったり、四季を感じたりすることは、新鮮な感動を与え、精神的にも、肉体的にもよいことです。
歩行訓練や自然に親しむなどきっかけを作って積極的に「表へ出かけてみようよ」とお年寄りをやさしく誘ってみてください。病気の回復を早めたり、病気の予防をすることができたり、また、気分的にもリラックスできたりします。

散歩

「外出と散歩」イラストお元気な方のウォーキングのポイント
あごは軽く引き、数メートル先を見て、肩の力を抜いて、楽に腕を振る。また、かかとから着地し、膝を伸ばして大股で歩く。
日射病の予防や防寒対策のために、帽子をかぶり、小さめのタオルを持ってゆく。靴は足にあった歩きやすい靴を、靴下は木綿かウールのものを履く。足元が危うくなったらステッキを持って。また、歩数計を持って、目標歩数を確認しながら、ウォーキングするようにしましょう。

車いすでの外出

あらかじめコースを下見して、危険なところ、道が悪く介護者の手に余るところは避けるほうがよいでしょう。
止まる、移動する、立ち上がるなどの時は必ずブレーキをかけましょう。

「外出と散歩」イラスト坂道
上り→前かがみで一歩一歩しっかり踏みしめて、押しもどされないように気をつけて。
下り→上りより危険です。急にブレーキをかけると、乗っているお年寄りが前に落ちてしまいます。傾斜が急な時は、後ろ向きで、ブレーキをかけながら、一歩ずつ下りましょう。

「外出と散歩」イラスト段差
上り→前輪を上げ、段の上にのせ後輪を押し上げる。
下り→後ろ向きになり、後輪からゆっくり下ろす。次に前輪を上げ、後ろに引きながら静かに下ろす。

ストレッチ体操

「外出と散歩」イラスト外出や散歩に出られない場合は、ストレッチ体操も有用です。
ストレッチ体操は、まず、静かにゆっくり息をはきながら体を引き伸ばし、気持ちの良い程度のところで10〜60秒間ほど、伸ばしているところを意識しながら、ゆったりと呼吸します。
柔軟体操と異なり、はずみをつけてがんばらないで、静かにゆったりと呼吸することで、心と体がリラックスします。

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リハビリ訓練

リハビリ訓練

リハビリ訓練を始める前に十分に専門の先生の指導を受けてから実施してあげてください。

リハビリ訓練3原則

あせらず
障害の程度、原因、体力、性格など…お年寄り一人一人の状況は、まさに十人十色ですから回復の早さにもそれぞれ個人差があります。思うように回復が進まなくても、あせらずに、じっくり取り組んでいくことが大切です。
あまえず
リハビリでの愛情は「厳しく、つれなく」することです。起き上がれるようになったら、お年寄りが自分でできる範囲のことは自分でしてもらう方がよいでしょう。病人扱いして手を貸しすぎて回復を遅らせては、かえってお年寄りにつらい思いをさせてしまいます。
あきらめず
お年寄りの「よくなりたい」、介護者の「よくなってほしい」がリハビリの力になります。おうように構えながらも、粘り強く続けてください。

リハビリ訓練前のチェックポイント

体調・気分
食前・食後を避け、排尿・排便をすませてから始めましょう。熱・どうき・めまいのある場合は中止しましょう。リハビリ訓練を始めるための基本的条件を、医師にたずねておいてください。
服装
体をしめつけない、動きやすい服装で。汗をかくので、運動後はかならず清拭を。
介護者は演出家
室温を調節する(20℃くらい)、周囲を片付ける(転倒などの防止)、介助はするが無理強いしない、ゆとりを持てる時間に始める、励ますとともにほめてあげる、など。お年寄りをいかに盛り立てていくかが、介護者の腕の見せどころです。

寝たきりの方に行なう運動(例)

基本は動かそうとする関節に手をそえて動かすことです。

膝関節

  1. 片手で膝の下を、もう一方でかかとを支え、ゆっくり持ち上げて、膝を胸に近づけ
  2. ゆっくり膝を伸ばして、もとにもどします。もっと近づいて、かかえこむようにしながら、左手を股関節におき、右手で膝をかかえるようにしながら動かす。

股関節と膝関節1

股関節

  1. かかとと膝の下を支え、膝を90度に曲げた状態で、足を外側・内側に。
  2. 膝を伸ばした状態で、足を外側に開き、もどします。動かす時は、近づいて自分の体ごと動かすように。

    股関節と膝関節2

足の関節

  1. 片手でかかとを、もう一方で足先を持って、足首を曲げたり、伸ばしたりします。

    足の関節1

  2. 片手で足首、もう一方で足先を持って、外・内側に向けます。

    足の関節2

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排泄ケア お世話の実際

排泄ケア

お世話の実際

▼自宅のトイレでは

  1. トイレの中で、手すりを持ってもらうか壁に寄りかかってもらい、下着をおろします。
  2. 自宅のトイレでは便器の前でお年寄りの両手を介護者の首に回し、介護者の片足はお年寄りの両足の間に入れ、抱えるようにして便座へ。

  3. 自宅のトイレでは排泄が終わったら手すりにつかまって立ってもらう、または便器に浅く腰掛けて腰を浮かせてもらい、お尻を前から後ろに拭きます。

  4. お年寄りの足は少し後ろに引きぎみに、両手は介護者の首に回します。介護者の片足はお年寄りの両足の間に入れ、抱え上げるようにして立ち上がらせます。

▼ポータブルトイレでは

  1. ベッド、ふとんから起こすには、お年寄りの両手を介護者の首に回します。立ち上がらせたらお年寄りの左足を一歩前に出し、この足を軸に(介護者から見て右に)90度体を回し、便器にお尻を向けます。

    ※立ち上がる時に「1、2、3」と声をかけてタイミングを合わせると安心です。なお、まひのある人の場合、まひのない側の足を軸にして体を回転してください。

  2. ポータブルトイレでは座 らせる > 立ち上がる > 拭く、の手順は「自宅のトイレ」と同じ。立ち上がってから下着を上げ、体の方向をもとにもどして、ベッドに腰かけてもらいます。ポータブルトイレには、い ろいろな種類(たとえば、高さのちがうもの)があります。その人にあったものを選びましょう。また、ご自分で使われる場合、ポータブルトイレは、まひのな い側に置きます。

▼陰部洗浄のしかた

用意するもの
用意するもの

体を清潔にするには、入浴が一番よい方法ですが、入浴できない場合でも、洗浄綿や蒸しタオル等を使って、いつも清潔に保ちましょう。ここでは空きボトルを利用した、陰部洗浄の方法をご紹介します。

  1. まず腰から下に大きめのビニールシートを広げ、その上にバスタオルまたはフラット型の紙おむつを敷きます。差し込み便器を使っても良いでしょう。濡れないように、おなかにはタオルをかけます。
  2. ボトルを使って陰部にぬるま湯をかけてから、湿らせたガーゼかやわらかい布に、必要に応じて石けんをつけ、前から後ろに向かってていねいに洗います。肛門を洗ったガーゼ等は捨てましょう。
  3. 最後にボトルのぬるま湯で陰部をきれいに洗い流し、むしタオルで拭いた後水分が残らないよう、乾いたタオルで水分を十分に拭き取ります。

イラスト

▼おむつ交換の時の健康チェック

必ず体の状態を観察して、異常は早く発見するようにしましょう。

イラスト

蒸しタオルの簡単なつくり方

蒸しタオルは、タオルをぬらし軽くしぼった後、電子レンジであたためると簡単につくれます。ただし、あたためすぎないように。

イラスト

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排泄ケア

排泄ケア

排泄のトラブルは、人間の尊厳に関わる大変デリケートな問題です。また、排泄ケアの仕方により介護をされる方の生活が変わってしまうほど の大切な問題です。ですから、その人に合った適切な排泄ケアをすることで、より積極的な生活ができるよう、自立を手助けしてあげるようにすることが大切で す。適切な排泄ケアをするためには、医学、介護および排泄ケア用品の知識などを知る必要があります。
しかし、なによりも大切なことは、本人の気持ちを気遣ってあげる家族の人たちの温かい心です。

排泄ケアのポイント

排泄パターンを知る

「排泄ケアのポイント」イラストトイレに行く時間帯、尿の量、食事や水分をとった時間や量、モレのある場合は、モレの量やその前後の様子などの排泄記録をつけましょう。排泄パターンを知ることでトイレへ誘導する時間やオムツなどの排泄ケア用品の取替え時間の目安とすることができます。

解決方法を知る
失禁のタイプにより、治療法や訓練の内容が異なります。排泄記録を持参し、医師や専門の人に解決法などを相談しましょう。
環境を整える
トイレが遠い、廊下が暗い、便器が使いにくいなどの理由により、モレてしまっている事もあります。トイレの近くに部屋を移す、廊下を明るくする、便器の種類を使いやすいものにする、トイレに手すりを付けるなど環境を整える事も大切です。
適切な排泄ケア用品・用具の活用
排泄ケア用品・用具には、いろいろな種類があります。その人の体型や状態などを考え、その人に適したものを使うことで、安心して外出できたり、夜に何度も起きたりせずにすみます。
便通を整える
排泄のトラブルを防ぐには、おなかの調子を整える事も大切です。トラブルにより体全体の栄養状態にも影響します。食事の工夫、運動やマッサージ、決まった時間にトイレに誘導するなどを心がけましょう。

快適なトイレ空間の工夫

安全で快適なトイレ空間づくりは、自宅介護の重要なポイント。お世話する方の体の状態に合わせた、使いやすい工夫が必要です。

▼トイレまで移動できる場合

  1. 自分で行きたい、という気持ちを大切に。

    「快適なトイレ空間の工夫」イラスト少し時間がかかっても、自分で歩ける場合や介助をしてあげれば行ける場合には、できる限り普通のトイレを使うようにしましょう。

  2. 通路は歩きやすく、安全に。
    手すり等、つかまるところを作ります。廊下や入り口には、明るい照明を。また、すべったりつまずいたりしないよう、段差や敷物等にも気をつけましょう。
  3. 便器は楽なものを。
    腰掛けられる洋式トイレがおすすめですが、左右に手すりをつける等、体の状態に合わせた工夫が大切です。
  4. トイレはいつも温かく。

    「快適なトイレ空間の工夫」イラストトイレ内の保温に気を配り、暖房便座等も利用しましょう。

▼トイレまで移動できない場合

  1. ポータブルトイレを利用する。

    「快適なトイレ空間の工夫」イラスト起き上がれても、トイレまで移動できない場合は、ポータブルトイレを上手に利用しましょう。便器がすべらないように、必ず敷物をしきます。

  2. しっかりつかまる所を確保する。

    「快適なトイレ空間の工夫」イラストポータブルトイレに移動する際に、安心してつかまることができる物(ベッドや家具等)を置いたり、手すり等をつけるようにしましょう。

  3. プライバシーを大切に。

    「快適なトイレ空間の工夫」イラストト周囲から見えないように、カーテンをつけたり、つい立てを利用したりして、プライバシーを守る工夫をしましょう。

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食事の工夫 献立・調理の工夫

食事の工夫

献立・調理の工夫

  • 一口で食べられる大きさ、手でつまんだり、はしやスプーンでとりやすくするなど、食べやすく工夫を。
  • あまりパサパサしたものは、むせたりつかえたりしやすいので、汁気を含ませ食べやすく調理しましょう。
  • 脂っこいもの、塩からい味つけはひかえめに。
  • 家族と同じもので、味つけを工夫し、つくる人の負担も少なくしましょう。酢、ゆず、しそ、ごまなどを好みに応じて利用しましょう。
  • 一口で食べられる大きさ、手でつまんだり、はしやスプーンでとりやすくするなど、食べやすく工夫を。
  • あまりパサパサしたものは、むせたりつかえたりしやすいので、汁気を含ませ食べやすく調理しましょう。
  • 脂っこいもの、塩からい味つけはひかえめに。
  • 家族と同じもので、味つけを工夫し、つくる人の負担も少なくしましょう。酢、ゆず、しそ、ごまなどを好みに応じて利用しましょう。

献立・調理の工夫イラスト

水分補給

水分補給イラストお 年寄りは、脱水状態になりやすいため、水分を十分に取るようにしましょう。水分が不足すると、消化や排泄機能が妨げられたり、粘膜や皮膚の弾力性が失われ るなどの障害が起こるだけでなく、血液が流れにくくなり、脳梗塞を起こしやすくなります。糖尿病の人の場合は特に流れにくくなりますので、気をつけましょ う。
1日にコップ5杯くらい(約1000cc)の水分は、食事とは別にとるようにしましょう。

口腔ケア

「口腔ケア」イラスト嚥 下障害があると口の中が汚れやすくなることが多く、歯周病だけでなく、口の中の汚れただ液が気管に入り、肺炎を起こす危険があるため、口腔ケアは、大切で す。口腔ケアは、ブラッシングなどにより、舌、口びるの運動、口の中の過敏性や感覚低下にも良いため、嚥下訓練の一つと考えられます。
口腔ケアは、”ブラッシング“と”うがい“が基本ですが、誤って気管に入れないようにする工夫が必要です。

姿勢は、安定して座り、少し前かがみになります。半座りの場合は、枕を高くして首を横に傾けます。寝たままの場合は完全に横向きになり、顔を少し下に向けます。自分でうがいができない場合は、指で頬を下げて水が流れるように溝を作り、ぬるま湯を流して洗います。

「歯ブラシの種類」「口腔ケア用スポンジブラシ」イラスト歯ブラシは、ブラシの部分が小さく、柔らかいものが良いです。また、歯ブラシの柄を太くする、長くする、曲げるなどの工夫により、できるだけ自分でできるようにしてあげましょう。
入れ歯は、入れ歯用歯ブラシを使い流水で洗いましょう。また、入れ歯用洗浄液に浸し汚れを取ることも必要です。

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食事の工夫 食事前の準備|介護と上手に付き合うために|すぐに役立つ介護の情報|アテント|エリエール

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食事の工夫 食事前の準備

食事の工夫

食事前の準備

食事前の準備
食事に集中するためにも、事前に排泄をすませるようにしましょう。また、感染予防のためにも手洗いは大切です。食前の口腔ケアは、嚥下の準備になり、食事をおいしく食べるためにも、誤嚥を防ぐためにも大切です。
嚥下体操
嚥下障害がある方の場合、嚥下体操をすることで嚥下に関係する筋肉がリラックスし、また、「さあ、食べよう」という心の準備もできます。嚥下体操のほかアイスマッサージも、食事がスムーズに喉をとおるようになるため、行うとよいでしょう。
食事の姿勢
食事の時は、しっかりと安定した少し前かがみの姿勢をとりましょう。ベッドで食べる場合も、可能であればベッドに腰掛けて食べるように しましょう。リクライニング車椅子は、半座位での食事の時にも車椅子のまま食事ができるので便利です。姿勢の条件が指示されている場合は、誰でも正確にで きるように、30度、45度等のボール紙角度計をベッドサイドにおいたり、ベッドの支柱に印をつけるなどの工夫をしましょう。

食事

食事内容

  • 低栄養に注意
    高齢になると食が細くなるため、栄養に偏りがでたり、低栄養の状態になったりすることがあります。低栄養の状態になると、精神や体の機能が低下し、さらに栄養状態が悪化するという悪循環におちいる心配があります。
    食欲のないときには、好きなものやおかずだけでも食べるなどして、栄養をとるようにしましょう。
  • バランスのとれた食事を
    健康のためには栄養のバランスのとれた食事をとることが望まれます。そのためには、いろいろな種類のものを過不足なくとるようにしましょう。
たんぱく質
少なくとも一食に肉、卵、魚、豆類、チーズを。
くだもの
ビタミン・ミネラル類の供給源。
水分
水分不足でも気づきにくいので、積極的に水分をとるように。
塩分
塩分はとりすぎないよう、塩やしょうゆを控えめにして1日10g以下に。
食物繊維
不足すると便通が悪くなる。海そうや、にんじんなどの根菜類を意識してとるように。
野菜
不足しがちですが、毎食欠かさないように。
牛乳
カルシウム補給のために、毎日コップ一杯の牛乳を。

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食事の工夫 食事前の準備|介護と上手に付き合うために|すぐに役立つ介護の情報|アテント|エリエール

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入浴・清拭 床ずれ予防のポイント

入浴・清拭

床ずれ予防のポイント

床ずれの原因
圧迫:いつも下になっている部分の皮膚が長時間圧迫され血行が悪くなる。
湿気や不潔:皮膚が汗、尿、便などにより湿ったり、皮膚や寝まきなどが汚れている。
摩擦:シーツや寝まきと皮膚とがすれたり、ずれなど。
栄養状態の悪化:全身の栄養状態が悪くなる。特にたんぱく質やビタミン類が不足する。
床ずれができやすいところ

床ずれができやすいところ体重がかかる場所ならどこにでもできてしまいますが、特に仙骨部周辺(●のところ)に多くみられます。入浴、清拭やおむつ交換の時などにチェックして予防しましょう。

床ずれの症状の進行
皮膚が赤くなる

水ぶくれになる

皮膚が破れてただれる

患部から液がにじみ出る

うみがでて潰瘍になる

傷口が深くなり、広がる

骨が見えるようになる
早期の手当てのポイント
赤くなった部分があるときは次のような手当てをして、ひどくならないようにしてあげましょう。赤くなった部分がなかなか治らないときは、かかりつけの医師や看護婦などに相談して手当ての方法を確認してください。

  1. イラスト少し熱めの蒸しタオルで蒸し、乾いたタオルで水気を拭き取る。

  2. イラスト周囲を、らせんを描くようにマッサージしたり、軽くたたく。

床ずれ予防のポイント

体位

  • 1〜2時間ごとに、あお向け、右向き、左向きと、体の向きを変えましょう。
  • 昼間はできるだけ座る姿勢をとらせるようにしましょう。
  • クッション、エアマット、円座などの予防用具もあります。

イラスト

清潔・乾燥

  • 入浴や清拭で皮膚を清潔にし、おむつ交換を手まめにして、湿り、むれを少なくする。
  • 寝まき、シーツ、ふとんはよく日光に干す。
  • 寝床にゴミや食べかすなどがあれば取り除く。

食 事

  • 良質のたんぱく質、ビタミン、ミネラルを含んだ高エネルギー食を中心にバランスを十分配慮。
  • 消化の良いものをとり、繊維質の多い温野菜等も多くとるようにしましょう。
  • 水分補給も大切です。まくら元にお茶、水を置いておき、十分水分をとれるようにしましょう。

シーツ・衣類

  • まず清潔なこと。
  • しわをつくらないことと、肌触りの柔らかい素材を選ぶこと。
  • 寝まき、シーツはのりづけせず、よく乾いたものを。

マッサージ(血行をよくする)

  • 寒くないときには、日光浴も効果的です。
  • マッサージなどで血行を良くします。マッサージは入浴や清拭のあとにつづけてとりかかれば手軽です。基本は「体の先端→心臓に向かって」です。いつも体重のかかっているところ(2の図を参考に)を念入りにしていけば効果的です。多少の運動も心掛け、筋肉を動かして血行を良くしてください。

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入浴・清拭|介護と上手に付き合うために|すぐに役立つ介護の情報|アテント|エリエール

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入浴・清拭 清拭(せいしき)の効用とポイント

入浴・清拭

清拭(せいしき)の効用とポイント

入浴が無理な場合は、温かいお湯で体を拭いてあげましょう。清拭は体の清潔を保つだけでなく、血行を促進するマッサージ効果もあります。ま た体位交換を行えば、うっ血などによる肌のトラブルを防ぐことができ、全身を観察するよい機会にもなります。特に汚れている部分は毎日、あとは数日で全身 が拭ければいい、というふうに気楽に考えて、肌を清潔に健やかに保ってあげましょう。

用意するもの

「用意するもの」イラスト
「用意するもの」イラスト

清拭の準備と方法

  1. 寒くならないように、バスタオルでおおいながら拭きましょう。
  2. まず拭く部位を熱いタオルで蒸してから、ガーゼに石けんをつけて拭きます。(清拭剤を使っても可)蒸しタオルで2〜3回拭いて石けん分を取り、乾いたタオルで水気を拭き取ります。これを繰り返します。
  3. 拭く順序は頭から、最後に陰部を拭きます。
  4. もっと手軽に行いたいときは、先に蒸しタオルを10本ほどビニール袋に用意し、タオルを広げて適当に冷ましながら、10本のタオルを使って次々と手早く拭いていきます。

体の拭き方

体はうつぶせかげん(まひがある場合はまひのない側を下)で。
膝を曲げておくと姿勢が安定するので安心。

体の拭き方

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入浴・清拭 介助入浴の手順

入浴・清拭

介助入浴の手順

浴槽の出入りの仕方
台やバスボードを使って
マヒのある場合は、台や板に腰掛けたかたちからマヒのない側の足を先に浴槽へ。介護をする人は背中を支えながら、もう一方の手でマヒ側の足を持ち上げましょう。

手すりを使って
手すりにつかまりながら出入りできればより安全です。湯の浮力でかえってバランスを失うことがあるので、ご注意を。

洗い方

「介助入浴」の手順イラスト(1) 足、全身の順でお湯をかける (2)頭を洗う (3)顔から首、腕や手、胸(女性は乳房の下も丁寧に)、おなか(「の」の字を描くように)、足(指のあい だも忘れずに)、背中、陰部(自分で洗えるならまかせる)、の順に洗っていきましょう。なお、石けんを残さないよう、十分に洗い流すようにしましょう。

体の拭き方
脱衣場に椅子を用意しておき、座らせて手早く拭きます。脇の下・陰部・股間は湿り気が残りやすいので、特に念入りに拭き取りましょう。ただし、強くこすりすぎないように。

手浴

特に汚れやすい部分なので、1日1回はきちんと洗いたいものです。温かいお湯の中で動かすことは、リハビリにもつながります。

  1. 「手浴」イラスト洗面器のお湯に手をつけ、タオルやガーゼを使って石けんでよく洗います。マヒがある場合は手を充分温めてから、指の間も入念に洗いましょう。

  2. お湯を変えてよくすすぎ、乾いたタオルで拭き取ります。

足浴

「足浴」イラスト手順は手浴と同じです。ぬるめのお湯を使い、冷めたらさし湯でおぎなうのがよいでしょう。足元から膝に向かって洗うのが基本です。

洗髪

髪の汚れやにおい、頭のかゆみは、大変不快で気になるものです。少なくとも週1回は、髪を洗ってあげましょう。入浴時に洗髪するのが一番ですが、入浴できない時には、手浴や足浴と同じ感覚で手早く洗髪してあげれば、気分もスッキリします。

【用意するもの】

「用意するもの」イラスト
「用意するもの」イラスト
「用意するもの」イラスト

寝たきりの場合

  1. 「寝たきりの場合」イラスト頭が低く(お湯が流れやすく)なるように座ぶとん等で傾斜をつけ、ケリーパッドを頭の下にあてて、洗う準備を整えます。
  2. 最初に髪をよくブラッシングしてから、やかんを使って、お湯で髪を濡らします。
  3. シャンプーをつけ、指の腹で地肌をよくマッサージしながら洗います。衿足や首の後ろはていねいに、後頭部は頭を静かに持ち上げて洗います。
  4. 洗った後、タオルで泡をふきとってからお湯で数回すすぎ、リンスをつけて、最後に軽くすすぎます。目や耳にお湯が入らないよう気をつけましょう。
  5. 髪を絞るようにして水分を取り、乾いたタオルで水気を取ります。耳に入った水分は、綿棒で取りましょう。
  6. ドライヤーは少し離し、顔に熱風がかからないように手で覆いながら乾かします。

椅子に座れる場合

洗面台、台所の流し台、浴室などで行えば、楽にできます。洗面台や流し台では、前かがみで洗います。回りに水が飛び散るので、ビニールシートを敷いておきましょう。

洗髪できない場合

ドライシャンプーを使ったり、頭皮を充分にマッサージし、その後蒸しタオルで拭くだけでもさっぱりします。

ケリーパッド(洗髪クッション)の作り方

  1. タオルを適当な大きさに巻きます。
  2. ストッキングの中に入れ、両端を輪ゴムで止めます。
  3. 大きなビニール袋の中に入れ、口元を小さくたたみ、ガムテープでしっかり押さえます

「ケリーパッド」イラスト

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